時を経て、日本酒の新章スタート。

松山酒造は、
1923年(大正12年)に創業しました。
1967年(昭和42年)から京都の伏見で酒造りを行ってきましたが、
2021酒造年度は生産を休止。
今後のあり方を模索するなか、
明治期建造の歴史ある酒蔵で再び酒造りに挑むこととなりました。
酒蔵の所在地には、かつて江戸期の薩摩島津伏見屋敷があったとされ、
天璋院篤姫が京滞在時に宿泊したり、
寺田屋で襲撃された坂本龍馬が逃げ込んだりと、
歴史が折り重なる場所でもあります。
さまざまな歩みを経たこの地で、酒造りの新章がはじまります。

杜氏
高垣 幸男

この世界に飛び込んだのは、
大学時代に日本酒と出会ったことがきっかけ。
さまざまなお酒を飲むなかで、
日本酒のやわらかいのど越しに惹かれました。
それ以来、どうしても日本酒の魅力を
追求したいという気持ちが強く、この道へ。
長い間、月桂冠で酒造りを担い、
清酒の製造責任者にとって最高の名誉である
全国新酒鑑評会「金賞」を8回受賞。
2019年には京都市伝統産業「未来の名匠」にも認定されました。

松山酒造は思い入れも歴史もある場所。
そんな酒蔵だからこそ、新たな挑戦が欠かせません。
お酒は人がつくるものではなく、麹菌と酵母がつくりだすもの。
「十石」らしさを見出しながら、
より良い酒造りを突き詰めていきます。